「擬声語」で知った日韓の発音に対する感覚の違い
留学時代、韓国人の友達と毎週 2H/1回
言語交換(ランゲージエクスチェンジ)をしていた。
1時間は#とんこ#が彼女に日本語を
1時間は彼女が#とんこ#に韓国語を教えるわけである。
で、そのとき
擬声語・擬態語の話になった。
擬声語:生き物の鳴き声を表す言葉
ワンワン、ガオー、チュウチュウなど
擬態語:物音や様子を表す言葉
コンコン、ドスン、バーンなど
で、韓国語で
激しくほえるトラの声
어흥
#snd63
#
息の感じや雰囲気は
実際のトラの声によく似ている!
けど何だか力が抜けるというか
迫力に欠けるなあ・・・
#とんこ#はそう感じた。
で、
大きな物が床に落下した音
쿵
#snd64
#
音声では分かりにくいけれど
普段これらの発音を
韓国人がするのを聞いていると
#とんこ#には
音量が小さく感じる。
大きな物が落下しているのに
強さがないというか
重量感がないというか、
鼻息をフンッと出し
力んだ感覚は伝わるが
音というよりは空気だけが抜けている印象なのだ。
#とんこ#は彼女に
「なんかあまり激しく大きな音に感じないなぁ」と言うと
彼女は日本語の
「ガオー」や
「ドスン」の方が弱く聞こえるというのだ。
#とんこ#には
토(激音:強く息を吐いて発音するト)より
ド(濁音/平音)の方が
彼女には
ド(濁音/平音)より
토(激音)の方が強く激しい音に聞こえるらしい。
#snd65
#
※平音とは가다자바…、激音とは카타차파…をいう。
その当時はまだ
#とんこ#の韓国語経験が浅く
どうしてそんな
差が出るのか
よく分からなかったが
韓国滞在が長くなるにつれて分かるようになった。
韓国語の
激音(카타차파…)を
発声するためには
息を激しく吐く必要があるので
結構エネルギーを使うのだ!
お腹に少し力が入るのが分かる。
ここからは#とんこ#の推測だが
それを
「激しく息を出す=強い」と
解釈するのなら、
確かに
激音の方が
息の強弱に無関係な濁音より強い音ということになるだろう。
人間
興奮すると鼻息が荒くなるけど
強く息を吐くということが
エネルギーが強いということなのかもしれないなぁ。
ただ、日本人の#とんこ#には
息はあくまで
風であって
音としてはどうも
弱い感じがする。
寒いとき両手を口元に持ってきて「はぁっー」と息を吐き手を温める。
確かに息は強く出しているけれど
これは
風のような感じで音量としては大きくはないし重さも感じない。
息が喉から口に抜けると
声帯があまり振動せず、
音が通り抜けてしまって
音量不足で
明確な音としては認識しにくいそんな感覚だ。
だから、#とんこ#には
韓国語の激音が発生時に
いくらエネルギーを要するといっても
あまり強い音に聞こえないのだろう。
むしろ、
喉の振動を強くして発音する
濁音が
より
存在感ある音として認識され
強い音として感じるのではないだろうか?
「じゃあ、濁音を激音風に 息を激しく出して発音したら 最強かもしれないな」
などとしょうもないことを思いつく#とんこ#だった(笑)
こんな経験をしながら#とんこ#は
日韓の発音のしくみの違いに気づいていきました。
音声学は学習していないので
有気音だとか
有声音だとかそんな専門的知識はなかった#とんこ#。
でも、いつしか、
韓国人は
息で発音を区別
日本人は
喉の振動で発音を区別する
という事実に気づいたし、
タイ人の友人が
「有気音(息で区別する)が存在する
タイ語を話すタイ人にとって
韓国語の発音は簡単だ」
と言っていたのを聞き
有気音と
有声音の区別が発音の学習にとても重要な要素であることが分かった。
このように科学的に理解できると
ずいぶん発音しやすくなり、韓国語習得に役に立つ。
皆さんのお役に立てればいいのですが。
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